全日本剣道連盟の医・科学委員会による熱中症座談会の模様がYoutubeで公開されています。猛暑日の中で、新型コロナ感染拡大防止対策として行なっている面マスクでの稽古と、熱中症のリスクは高まっています。指導者、保護者の方々には大変参考になる内容で、30分程度の動画ですので、是非お時間のある時にご覧ください。(上の画像にリンクを貼っているので、クリックしてください。)
内容のまとめを下記に掲載しますので、参考にしていただければ幸いです。
◾️熱中症は、身近なもの
・剣道は、室内競技で柔道に次いで熱中症による死亡事故が多い。(1975年〜2017年)
・猛暑日が昔と比較すると増加している。(指導者が子供の頃と比較して多い→経験では判断できない)
・新型コロナ感染拡大防止対策で面マスクをしていて熱が体にこもりやすい
◾️熱中症の予防
・稽古前に水分補給をする(コップ一杯でも違う)
・道場の風通しに注意する
→新型コロナ感染拡大対策にとっても重要
・急に暑くなる日は要注意
→涼しい日が続いた後に暑くなると「暑熱順化(暑さに慣れること)」が追いつかないことがある
→同じ気温でも湿度が高いと暑さ指数(WBGT)も高くなるので注意が必要
(参考:熱中症指数計が市販されているので利用するのも良い)
・徐々に稽古量を増やす
・各人の体調に気を配る
→熱中症は、睡眠不足、食事を摂らない、基礎疾患、二日酔いなど個別の理由で起こりやすい
→中学生は剣道歴に関わらず熱中症になることがある。
・早めに休憩を入れること
・こまめに水分補給をすること(できれば面を外して)
→若い人(中学生や高校生)は、ナトリウムを補えるスポーツドリンクが有効
→小学生低学年、年配は、ナトリウムの少ない麦茶などが良い
◾️熱中症になったら
・吐き気や嘔吐が見られる(重症度II)場合、救急車で病院に搬送する。
・救急車が来るまでにすること
→水分を摂らせる(嘔吐の場合は摂れない)
→体を冷やす。(うちわで扇ぐ、頸動脈、股間部、脇の下)
→側にいて観察する。(救急相談センター#7119に電話して症状を報告しながらアドバイスを受ける)
・目がうつろ(ねむりこける)、手足ひんやり、脈弱く、けいれん、嘔吐は死のサイン
・全日本剣道連盟では、熱中症報告フォームがあります。
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